夫「ただいま~」
妻「お帰りなさい。晩ご飯は冷蔵庫の中よ。私は少し疲れたから先に休むわよ」
夫「わかった」
ある結婚生活が長い夫婦の夫が帰宅した時の会話です。
夫は朝早いので一日の会話はこれで終わり。
妻が31文字、夫に至っては8文字分しか話していませんね。
- 「うちはこんなにひどくないよ!」
- 「もう少し会話があると思うわ」
- 「晩御飯が作ってあるだけうらやましい~(泣)」
いろいろな意見はありますが【夫婦の会話がない】ので、悩んでおられる皆さんは多いと思います。
「あの頃のように」楽しい夫婦関係にはもう戻れないのでしょうか。
冷蔵庫の夕食のように冷めた夫婦の関係を、もう一度暖かいものにすることは可能なのですか。
答えとなる唯一の方法は夫婦で会話の時間を作ることです。
いやいやしょうわいぬさん。そんなに簡単な話ではないでしょ!と思われるのは当然ですね。
でも会話のため時間を作るっていったいどういうことなのでしょうか?
そもそも会話はわざわざ時間を作ってするものなの、という疑問がわくと思います。
この記事では「会話がない」「会話が少ない」と悩んでおられる皆さんに
を解説していきます。

この記事を読んで頂きたいのは
- 会話がない夫婦関係は危険だと気づいた方
- 夫婦の会話が業務連絡になっている方
- 以前のように夫婦の会話を楽しみたい方
結婚30年の私たち夫婦の経験を交えながら「夫婦の会話」を今一度考えてみませんか。
夫婦の詳しいプロフィールはクリックでご覧いただけます。
夫婦で会話の時間を作るべき理由

この記事の一番最初にでてきた夫婦の会話、あれ昔の私たちのことでしょ!

その通りです(汗)

当時、私は子育てで疲れていたから、あなたに関心を向けられなかったわ

夫婦のことより仕事だけ考えていた僕も同じだよ
会話がない夫婦になったのはいつから?
愛し合って結婚したはずの2人なのに毎日の繰り返しで、徐々に互いへの大切にする気持ちが当たり前になってきます。
ある意味それは当然で、生活は楽しいことより厳しく辛い出来事の連続だからです。
「できればこんなきつい仕事なんかしたくない。妻は家で子供と一緒の毎日で気楽そうだな」
「子育てや家事の全部を私一人でやっているのに夫は何もわかっていない」
結婚生活の初期の段階で少しづつ夫婦の溝ができてしまうのですね。
他にも夫と妻の気持ちを離れさせる要素をあげてみると
- 両方の親や親族、友人との付き合いに対する考えの違い
- 子供のしつけ、教育に対する姿勢が異なる
- お金の使い方、考え方が合わない
- 日々の暮らしでの習慣や癖に対しての違和感
最初は問題が生じたときにどうしたらよいか分からず感情的になったり、言い争ったりしたことでしょう。
そのうちに意見を言い合うのが面倒になり不満を胸に秘めて黙り込んでしまったのかもしれません。
これが続くと普段の話し合いもなくなり【会話の無い夫婦】が出来上がってしまうのです。
私たち夫婦の場合、妻(しょうわねこ)は比較的ストレートな話し方をする人なので、私(しょうわいぬ)がその言葉に対して感情的になるというパターンでした。
妻は次第に私の怒りに対する失望感から必要なこと以外話さなくなってしまいました。
【夫婦の会話】の大切さを理解する

人生の荒波を乗り越えて行くためにはしっかりとした船(夫婦関係)が必要です。
それと同時にその船を係留する強いロープが大切でしょう。
ロープが弱いと知らず知らずのうちに緩んで、船が沖の方に流されてしまうかもしれませんね。
このロープこそが【夫婦の会話】なのです。
気持ちが少しづつ離れて行った時に引き留める大事な役割が【夫婦の会話】にはあったのですね。
夫婦間の問題も一つずつ丁寧に話し合っていれば、大きな不満に膨らむことはなく解決できたはずです。
自戒も込めて思うことですが人間として成熟しているなら、パートナーとの考えが異なる時に冷静な話し合いができるのです。
問題が起きるたびに感情的に言い争ったり、自分の中に引きこもったり、相手を無視したりするのは原始的な行動ですね。
会話がないだけではなく、そもそも夫婦の仲が悪い場合はその原因を知ることが大切です。
下の記事では男女の違いを理解しないせいで夫婦は不仲になるということを解説しています。
【夫婦の会話】に時間を作るべき理由

「とはいっても会話するのにかしこまって時間を作るものなの?」と思われるかもしれません。
皆さんは交際を始められたころ彼、彼女のために何をしてきたでしょう。
男性であればデートの予定を組むために色々調べたり、プレゼントを買うのに何時間も費やしたのではないでしょうか。
女性であれば彼に気に入ってもらえるように、念入りに化粧したり、デートの服を選ぶのに何時間も掛けたのではありませんか。
相手のことを思って行動する時に、お金を掛けたかもしれませんが何より使っていたのは【時間】ですよね。
交際の始めの頃、パートナーのために費やしたのはお金よりも【時間】
結婚して何年か、いや何十年かが経過するとパートナーのために時間を費やすのを忘れがちになってしまいます。
そこで原点に立ち返って互いのために時間を作るのはいかがでしょうか。
【夫婦の会話】に時間を作るのが夫婦の仲をもう一度取り戻すきっかけになるかもしれませんね。
では具体的にはどのようにすればよいのでしょうか?
【夫婦の会話】に時間を作る具体的な方法

僕たちはもう一度会話を始めるために何時間もドライブしたね

私が体調を崩した時に時間を作ってくれたわ

最初は子供抜きの夫婦2人だけの空間で居心地が悪かったのを覚えているよ

今も居心地悪いんじゃないでしょうね??
夫婦の【時間を作る】ことを最初に決める
この記事をご覧になっている夫の皆さん、妻の皆さん、夫婦の会話が必要だと気づいたあなたがまず行動を起こしましょう。
私たち夫婦の場合は妻がストレスから精神的にバランスを崩してしまったので、私がドライブに無理やり連れて行きました。
何度も予定なくドライブを繰りかえしているうちに、少しづつですが会話がスムーズになっていきました。
今思うとこれが私たち夫婦の会話におけるスタートラインであり、夫婦関係を改善するきっかけになったのです。
では会話の時間をどのように作ればよいのでしょうか?
夫婦によって生活のパターンが異なりますから、共にいる時間を見つけるのが難しい場合もあると思います。共働きであれば尚更ですね。
しかしたとえ忙しい夫婦でも2人の時間を過ごしたいという気持ちをパートナーに伝えることがどうしても必要です。
普段会話がないのであれば余計に誘うハードルを高く感じてしまうかもしれませんね。
ただ忘れていけないのは、すでに相手の気持ちが分からなくなっているなら行動を起こすことをためらってはなりません。
夫の優しさや妻の笑顔を永遠に失うかもしれないからです。
共に時間を過ごしたいという気持ちをパートナーに伝えることがどうしても必要
例えば次のように切り出してみるのはどうでしょうか。
夫であれば
「定年まであと〇年になったけど将来のことを考えると不安になることがあるんだ。
お金や健康のこともそうだけど、君との関係がこのままでいいのか考えてしまうんだよ」
妻の場合
「最近更年期の症状が酷くてこれからのことが心配なの。
でも一番心配なのはあなたとの関係が今のままで良いのかってことなのよ」
危機感を共有する
あなたが勇気をもって会話の無い夫婦の扉を開けましょう。
あなたからのバトンを渡されたパートナーはどう反応するでしょうか。
人間は慣れや同じ環境を快適に感じるものですから、今まで会話がなかったのに急にパートナーから言われたことで戸惑ったり、消極的な反応が出てしまうかもしれません。
しかし人間の脳(シナプス)には【可塑性(かそせい)】と言う特性があることが知られています。
可塑性【脳科学】
「脳を構成する神経とそのネットワークは固定したものではなく、脳には自分とその周辺の状況に応じて変化する能力があること。」
コトバンク ブリタニカ国際大百科事典小項目事典「可塑性[脳科学]」の解説
簡単に言うと人間は周囲の変化で自分も変われるということなんですね。
あなたが行動すればパートナーも変わってくる、そして夫婦の危機感を共有できるかもしれないのです。
そして夫婦で本当に話し合わなければならない大切なことを次第に話し合えるようになります。
- 今も変わらず愛しているのか
- 自分と結婚生活を続けていきたいのか
- 将来に夢や目標があるのか
夫婦の会話に時間を作るのが大切な理由は、何も世間話をするためではないのですね。
夫婦の会話で「何を話したら良いのかわからない」という悩みには下の記事で3つの方法を解説しています。
【夫婦の会話】で時間を作る-3つの注意点
①時間を気にしながら会話しない

2人が危機感を共有して会話の時間を作ったとしても、時計ばかり気にしていては落ち着いて話すことができませんね。
最初は難しいかもしれませんが2人だけの時間に慣れて行きましょう。それがスタートです。
なるべく用事のない時を選び時間を気にせず夫婦の時間を過ごしてください。
②スマホやテレビを見ながら会話しない

私たちの生活に欠かせないスマートフォンですが、夫婦の会話には一番必要のない存在ですね。
というよりもスマホがあると互いの会話が上の空になってしまいます。常にスマホを見ている習慣の方は要注意です。互いの話に集中して聞くように努力しましょう。
スマホに邪魔されると、夫婦のためにせっかく時間を作っても意味がなくなってしまいますね。
テレビも同様で落ち着いて話をする時には消すようにしましょう。中には在宅中テレビをつけたままという方もいるかもしれませんが、夫婦の会話には静かな雰囲気も大切です。
③良い結果がすぐに出なくてもあきらめない

長年会話するのが難しかった夫婦ですから簡単に円満な関係にはなりません。
あきらめずに会話していくなら少しづつですが前進はあるはずです。
もちろん人間ですからコンディションが悪くそれが態度に表れたり、つい感情的に話したりすることもあるでしょう。
最初から互いに完璧を求めるのではなく40点くらい取れたらいいな、くらいの気持ちで臨んだ方が気楽に会話できますし相手や自分に期待し過ぎずに済みますよね。
- 時間を気にしながら会話しない
- スマホやテレビを見ながら会話しない
- 良い結果がすぐに出なくてもあきらめない
まとめの話
今日の記事では【会話のない夫婦】が【時間を作って】もう一度会話をするという、難易度の高い話でしたが、私たち夫婦もかつては事務的な会話しかなかったのに夫婦仲良くできるようになったんです。
一番大切なポイントは2人に会話のない状態が【夫婦の危機】であることを互いに共有することですね。
そしてそのために時間を費やすのをいとわない2人になることです。
夫婦の会話は船という夫婦関係をつなぎとめるロープのようなものでしたね。
互いのために時間を作って少しづつ会話ができるようになれば、人生で重要な夫婦だけの話もしっかりとできるようになりますね。
夫婦関係において【会話】とともに大切な両輪の一つである【スキンシップ】について下記で詳しく書いていますのでぜひ参考にしてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
夫婦関係は奥深く100万組の夫婦には100万の違いがありますが、私たち夫婦の失敗と復活から何かの参考にしていただければ幸いです。
また次回の記事でお会いできるのを楽しみにしております。
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