InstagramやTwitterを利用される皆さんも多いと思いますが、夫から素敵なプレゼントをもらった写真やパートナーとの海外旅行の動画が珍しくありませんね。一方、自分はどうかといえば夫からプレゼントをもらった記憶もないし、どこかに連れて行ってもらったのも数十年前の話。
SNSを見て人と比較してはいけないと思いながらも、自分たち夫婦は仲悪い、だめ夫婦じゃないかと感じてしまうかもしれません。
- 実際のところ世間には【なかよし夫婦】がどれくらいいるのかしら?
- プレゼントをもらったり旅行に行けないのは夫に愛されていないから?
- 若い頃のように夫の関心を自分に向けることはもうできないの?
管理人のしょうわいぬ(詳しいプロフィールはここをご覧ください。)も結婚30年ですが夫婦関係でつまづいていました。と、いうより妻に仲悪い、だめ夫婦だと思われていたのです。
今はなかよく円満な夫婦関係を送ることができていますが、円満な関係になるまでには夫婦の間でどんな考え方が必要だったのでしょうか。
結論から言いますと【他の夫婦と比較しない】という一点です。
いやいやそれは当たり前のことじゃないですか、と思われるかもしれませんが実はこれが【夫婦なかよし】でいるために絶対に必要な考え方でありながら、とても難しいことなんですね。いったいどういうことなのでしょうか?
なかよし夫婦の割合はどれくらい?
あるアンケートでは50代の仲良い夫婦の割合は約8割みたいだね
意外と多い感じがするわね
ぼくは逆に少ないと思ったんだけど
あなたは楽観的な人だからなんでも良く考えるのね!
50代のなかよし夫婦は84%
リスクモンスター株式会社のアンケートで500人の夫婦(20代から60代各年代100人)からの回答は以下のようになりました。
あなたは夫婦仲が良いと感じていますか?という問いに対して50代夫婦では84%が良いと回答した。(図表Aから筆者まとめ)
リスクモンスター株式会社 第一回「令和の夫婦仲」実態調査(リスモン調べ)
実はこの84%という数字ですが、50代夫婦が年代別で一番低かったのです。(一番高かったのは20代で95%)あくまでもアンケートなので印象はさまざまだと思いますが、世間的にも大体このくらいの数字で納得できるのではないでしょうか。
でも皆さんは、うちはそんなに仲良くないのだけど悪いほどではないし・・・と感じたかもしれません。「夫婦なかよし」とはっきり言えるなんてうらやましいと思ったでしょうか。
夫婦が生涯にわたって【なかよし】でいられるのかは別の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
他の夫婦と比較してしまうのはなぜ?
他の夫婦が自分たちより良く見えるのはどうしてかな?
人は比較する生き物である
心理学者のアルフレッド・アドラー(1870~1938)によると「人間は社会的な存在なので周囲との関係で劣等感を抱いたり、劣等コンプレックスを抱いたりする」のです。
簡単に言うと人間は「自分より優れていると感じた人と比較して(劣等感)向上するように努力したり、逆に比較によって(劣等コンプレックス)自分はダメだと決めつけてしまう」生き物であると言うことなんですね。
ですから比較するのはごく当たり前の人間の反応になります。ところが厄介なのが比較によって自分(あるいは自分たち夫婦)はダメだと決めつけてしまう罠に陥ってしまうことです。
アンケートの結果から陥ってしまう【比較する】考え方
アンケートやデータを見ると私たちは往々にして次のように考えてしまいます。
「わたしたち夫婦はなかよし84%に入っているのかな。それとも仲悪い16%の方なの」
他にも収入、持ち家、貯蓄、体形、旅行の回数、・・・この世の中はたくさんの比較する情報があふれています。スマホや雑誌・テレビなどで情報に接するたびに、自分たち夫婦がどの辺のポジションなのか気になってしまうのですね。
私たちは情報の多い社会に生活していますから、取り入れる情報を選ぶことが必要です。よく言われるのが「現在の日本人が1日に接する情報の量は、江戸時代の人の1年分、平安時代の人の一生分に相当する」というものがあります。それほど多くの情報に接しているのですね。
確かに入ってくる情報をシャットアウトすることは難しいですが、情報に対して無防備になる必要はありません。
アンケートの結果やSNSの投稿に振り回されないために
ぼくも周りの人たちのことが気になるよ
それは人間だもの当たり前よね!
でも何より気になるのが夫婦仲の調査より、他の人がいくら稼いでいるかの方なんだ
それは・・・残念ね。でも収入が多いのに越したことはないけど
アンケートの詳細を考える
よく調査データの取り方について言われることですが、例えば「平均年収」のデータを調べてみると高額な年収に驚くことがありますね。自分はなんて低い給与なのだろうとがっかりした気持ちになるかもしれませんが、実際はそうではないのです。
「平均年収」には数億円や数十億円の金額を稼ぐ人も含まれますから、どうしても高くなる傾向にあるのです。それに対し「平均年収の中央値」を見ると現実に近い数字になるのですね。
「中央値」とは対象者を年収の多い順から並べて、丁度真ん中の人の年収になります。このように調査データの取り方で内容も変わってくることを正しく理解しなくてはなりません。
データも取り方で内容が変わってくることを理解することが大切
アンケートについても同様で夫婦仲の「良い」「悪い」の2択ではなく、夫婦間の関係を10段階に分けた問いであれば少し違う結果が出たかもしれませんね。例えば「夫婦仲を段階で表すとみなさんのご夫婦はいかがですか。最も悪いを①に、最高に良いを⑩にすると何くらいになりますか?」
アンケートも質問の仕方で答えの印象が随分変わってくる
このように質問の仕方やデータの取り方で結果も変わってくるのですね。大事なことはあくまでもアンケートやグラフの結果に振り回されて動揺しないこと。データやランキングは夫婦関係の参考程度に考えるのが大切です。
SNSの投稿について考える
SNS(Twitter、Facebook、Instagram、LINEなど)をついつい見てしまう方も多いと思います。自分にはないものを周りの同年代の人が持っているのを見て、うらやましく感じてしまうのは当然ですね。
特に同世代なのに若く見える写真や、きれいな髪型の画像などを見ると自分と比べてしまうかもしれません。周りのみんなが自分より優れているように、取り残されているように感じることもあるでしょう。
でも実際にはほとんどの人が「投稿していない」という事実に気づく必要があります。どういうことなのでしょうか。
下の表は総務省2018年の調査結果です。
表から分かるのは積極的に情報発信をしているのは、わずか数%の人たちだけであると言う事実です。(表の緑の部分)ですから情報に過度に反応する必要は全くなく、参考にできる点は取り入れようくらいの気持ちで観ることが大切です。(LINEに関しては知っている人同士のツールという傾向が強いので高めだと思います。)
投稿者の投稿画像や動画を「見る専門」の人が大半であるという事実から、人がうらやむような体験をしている人はごくわずかで普通一般ではないのがわかります。
自分たちの夫婦関係は世界のどこにもない貴重な関係
自分たちが本当に「なかよし夫婦」なのかは夫と妻にしかわからないね
夫婦が仲良しかどうかは他人の評価とは関係ない
芸能人で評判のなかよし夫婦が別れてしまったとか、友達の間でも仲の良いと思っていた二人がうまく行かなくなったなどの話を時々聞くことがあります。
夫婦がなかよしかどうかは周りにどう映るかとは実は関係ないのですね。人にはそれぞれの性格がありますから、表面を繕うのが上手な夫婦もいれば、まさにありのままの夫婦もいます。
ニコニコしながら仲良く買い物をしていれば夫婦円満というわけではなく、たとえ他人から見て険しい顔つきに見える夫婦でも、信頼し合って共に物事を達成できるなら円満と言えるでしょう。
夫婦関係が「円満」で「なかよし」かどうかは外見からは分からない
王子と姫の結婚ーその後の人生はどうなった?
王子さまとお姫さまの物語は女の子が大好きな話です。たいていラストシーンは危機一髪の姫を王子が助け皆に祝福されて末永く幸せに暮らしました。というハッピーエンドになりますね。
でも実際のところ2人の人生の物語はそこからスタートするわけです。「第二部王子と姫のリアル生活編スタート!」
「おいおい、そこはリアルと違うから夢があるのでしょ」と思われるかもしれませんが、実は結婚生活も同じです。
恋愛期間を経て結婚するまでが(王子と姫のような)心躍るストーリーですが、新婚生活を始めたその日から毎日の単調な暮らしが待っているわけです。若かった夫も歳を取り、妻も外見が変わるでしょう。
若い頃は大きな夢を持ち、夫は出世して妻と家族を経済的に不自由はさせないぞと意気込んだことでしょう。妻は妻で家庭をしっかり守り子供を勉学やスポーツで秀でた人に育てる決意でいたかもしれません。
しかし現実は甘くはなく、夫はリストラや倒産で転職を余儀なくされ、収入は妻のパート頼みかもしれません。子供も勉学で活躍するどころか就職もままならない状態になっている場合もあるでしょう。
そんな辛い夫婦でも世界に誇れるものが残っているはずです。
「何者」でなくても最高の夫婦でいるために
30年の結婚生活を振り返ってみるとぼくは本当に「何者」にもなっていないね
そんなBIGになるとか、王子になるとか期待していないわよ
今からBIGになっちゃうかもよー
そんなことよりお腹周りがBIGにならないように気を付けてください
「何者」(例えば社長、大金持ち、有名人)になると言うのが男性の夢かもしれませんが、現実にはそれほど甘いものではありませんね。しかし妻にとって一番の幸せはいくつになっても愛してくれる夫ではないでしょうか。
同様に夫の最高の喜びは妻が自分の最も深い理解者であることですね。
100万組の夫婦には100万組の違いがありそれぞれが世界唯一の関係ですね。この事実を深く理解しているなら他の夫婦の幸せそうな姿や、少しリッチな言動をうらやむことはないはずです。
そして他人の評価や「何者」になることを目指すより、互いにとって昨日よりも一歩進んだ夫婦になることがしあわせにつながっていきます。
50代の夫婦がずっと【仲良く幸せ】に暮らすために今出来る【5つの秘訣】については別の記事で解説しています。
まとめの話
あるアンケートで50代のなかよし夫婦は84%でした。
多くの夫婦がなかよしだと思っている反面、自分たちはダメ夫婦ではないかと考える人もいることでしょう。
- 人と比較するのは人間の特徴
- 比較で自分はダメだと決めつけるのは「劣等コンプレックス」
- アンケートの結果をみても落ち込んでしまう
アンケートのデータやSNSを正しく理解すれば過度な劣等感を抱く必要はありません。
- アンケートは質問の仕方で答えのデータが変わってくる
- SNSの動画や画像投稿している人は全体の数%に過ぎない
他人の評価ではなく自分たちだけの唯一の関係でなかよし夫婦になれるのですね。
王子さまとお姫さまの物語も結婚して終わりではなくむしろスタート。
- 「何者」にならないとしても・・・
- 妻を深く愛することができれば最高の夫になれる
- 夫を誰よりも理解できるなら最高の妻になれる
夫婦がなかよく歳を重ねていくためには【他の夫婦と比較しない】ことが大切でした。
自分たちだけの唯一の関係を築いていけるよう毎日アップデートしていきたいですね。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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